「美味しい幸せをシェアしたい」ラブリが選ぶとっておきの手みやげ

日本人にとって、仕事でもプライベートでも、手みやげは身近な存在。それだけに贈り手のセンスが問われるものでもあります。連載企画「とっておきの手みやげ帖」では、各界における目利きの著名人に、オススメの逸品との出会いやおもてなしのこだわりについてなど、手みやげにまつわるエピソードをご紹介いただきます。ゲストは、ラブリさん。タレント、モデルとしても活躍。近年アーティストとして、詩集や絵本を出版するなど、活動の場を広げられています。2019年にはミニアルバム『愛って一体なんですか』をリリースし、歌手としても注目されています。今回のインタビューではそんなラブリさんの、思わず真似をしたくなってしまうようなキュートな手みやげ観をたっぷり伺いました。


ラブリさんに、とっておきの手みやげを聞きました

ラブリ/白濱イズミ
愛媛県出身。ファッションモデル、タレント、アーティスト。アーティストハウス・ピラミッド所属。2012年から2015年まで雑誌『JJ』専属モデルを務め、東京ガールズコレクションや神戸コレクションなど数々のファッションショーに出演。2018年から白濱イズミとしてアーティスト活動を開始。個展「言葉の記憶」を開催、写真詩集『愛は愛に愛で愛を』、絵本『あいのはなこちゃん』を出版するなど、多方面で活躍している。

――タレント、アーティストとして幅広く活躍されているラブリさんですが、仕事の現場やプライベートでもおみやげやプレゼント交換をたくさん行われていそうな印象です。ギフト選びの機会はございますか?

ギフト選び、大好きですね。手みやげを贈る機会も多いです。手みやげを選ぶときは、自分で“本日のテーマ”を作ってしまうんです。例えば今日は“パン”というテーマを決めたら、パンを人数分買って、パン屋さんを始めます。最近は小ぶりのミルクフランスをたくさん買って、“ミルクフランス屋さん”をやりました。品物をズラーっと並べて、配って、一人イベントを開催するんです。

クリスマスには、代々木八幡にある「path」のクリスマス限定ジャムを12個ほど用意して“ジャム屋さん”をやりました。愛媛の実家から届いたみかんを配る“みかん屋さん”をやったこともありました。みかんはかなり重かったので、持ち運ぶには10個が限界(笑)。

――テーマを決めて手みやげを配る発想が面白いですね。パン屋さんはいつも決まったところで買われますか?

池尻大橋にある「tolo」というパン屋さんがお気に入り。あとは、目黒通りにある「丸栄ベーカリー」の『たまごパン』は絶品です。『たまごパン』は老若男女が好きな、誰に渡しても喜ばれる鉄板商品ですね。目黒通りの家具を見て回っていた時にたまたまふらっと立ち寄ったことが「丸栄ベーカリー」との出会いのきっかけ。『たまごパン』だけ妙に数少なく陳列されていたので、「これはきっと美味しいパンだ」と嗅覚が働いて、試しに買ってみたら大ヒット。一時期、週に2回通うほどハマっていましたね。

1本あたり100円ちょっとで買えるので、いつもたくさん買い占めてしまいます。一気に50本くらい買い込んだときは、タクシーのおじさんにもあげちゃいました(笑)。

お仕事、プライベート関係なく、その瞬間に共有したいと思ったら衝動でたくさん買ってしまっています。美味しいものに出会った時の感動を、自分のなかで留めておくよりも他の誰かと共有したい。なので、人数や物によってはかなりの重さになってしまうこともありますね。

――いろいろなお店をご存知なんですね。どのようにしてお店を見つけますか?

リサーチはかなり念入りにします。ネットで調べたり、人から聞いたり。ここは美味しそうだなと嗅覚が働いたら行ってみます。近場だったら、自分の感覚を優先して探しているかも。

遠方へ行くときは、その土地に住む友人や知り合いに事前に聞くようにしています。グルメな友人が多いこともあって、その土地の美味しかったもの、オススメのものを聞いて回ると結構役立つ情報が手に入るんです。やっぱりその土地の美味しいものにはこだわりたいので、事前に調べられることは徹底的に調べますね。

――事前準備までしっかりと行なっているとは流石ですね!そんなラブリさんでも、失敗した手みやげのエピソードはありますか?

失敗は、カレーパン!カレーパンって、時間が経つにつれて、脂が出てきてシナシナになってしまうんです。美味しいカレーパンのお店を発掘したので、みんなに配る用にたくさん買いましたが、いざ封を開けてみたらどのカレーパンもペッタンコ。掴むと手もベッタベタ。そのときは、さすがにもう愛嬌で通しましたね。「ごめーん!でも、ぺちゃんこになったら逆に美味しいかもしれない!食べ応えあるかも」って笑ってごまかしました(笑)。

黒豆と蜂蜜の素朴な甘さ
「ナチュラルハウス」の『黒豆ゼリー』

――ちょっと切ないエピソードですね。手みやげを選ぶ際にその日会う相手に合わせて品物を決めることもありますか?

そうですね、ありますよ。今回ご紹介させていただく黒豆ゼリーは目上の方に渡したいです。高級過ぎず、キャッチーで美味しい。「ナチュラルハウスにこんなものが売っていて、とても美味しいんですよ」と話のネタにもなります。年上の方にも失礼でないもので、親近感を持ってもらえる気軽な手みやげなのでオススメです。

――この黒豆ゼリーとの出会いのきっかけは何でしたか?

ナチュラルハウスに行った時、パッと目に入り、何気なく購入したのがきっかけです。ちょうどその頃、テレビの仕事で上沼恵美子さんの番組にお邪魔する機会がありました。せっかくご招待いただいたので、何か手みやげを渡そうと思い立ちまして。相手に喜んでいただける美味しいものを探し回っていました。そこでピンと来たのがこの黒豆ゼリー。無事、仕事を終えることが出来ましたが、何より上沼さんにとても喜んでいただけたのが嬉しかったです。

――この黒豆ゼリーの美味しさのポイントは何ですか?

甘さに蜂蜜を使っているからか、スプーンですくうと驚くほど柔らかくてまろやか。岩手県産の黒豆がたっぷり入っているのも嬉しいです。自然な甘さなのに、どことなく上品さがあるのも魅力。食欲の落ちる夏でもさらっと食べられます。冷やして、おやつにでも食べてもらえたら嬉しい。

その場の空気に馴染む手みやげを贈りたい

――材料は黒豆と蜂蜜と寒天のみとは、体にも良さそうです。先ほど年上の人には高価すぎないものを贈るというお話がありましたが、他にも手みやげを選ぶ上で気をつけていること、意識されていることはありますか?

そうですね。渡す人に合わせたものを持っていきたいですし、その場にいる人々が醸し出す空気に馴染む手みやげを持っていきたいですね。公園やカフェ、スタジオ、お家など、会場によっても喜ばれるものは変わってくると思います。

片手で食べられる手軽なものが良いのか、それともがっつり食べられるものが良いのかなど、それぞれの状況によって持っていくべきものも変わってくると思うんです。場の雰囲気を壊さない手みやげ選びを心がけています。

例えば、誕生日会に呼ばれたらホールケーキは選ばずに一口サイズの小さなケーキをたくさん買っていくようにしています。お腹いっぱいになってしまってから気を遣ってホールケーキを食べてもらうのは心苦しい。パクッとつまめるようなものだったらお腹いっぱいでも食べられますし、持ち帰って食べても良いですよね。


――様々なことを考えて手みやげを選ばれているんですね。他にもオススメの手みやげはございますか?

そうですね。パリに行った時に買ったチョコレートはオススメです。歴史のある「BORSSIER(ボワシエ)」というお店の『ペタル』という花びらの形をしたチョコレート。ここのお店にあるスイーツはパッケージがとってもキュート。天使が舞うショッパーに、レトロな缶。スイーツのラインナップも豊富でキャンディーやフルーツゼリー、マロングラッセも人気です。なかでも『ペタル』チョコレートは魅力的で、チョコレートが一枚の花びらの形をしていて、綺麗に輪になって陳列されています。

一枚口に入れるとスーッと溶けていきます。パリの「BORSSIER(ボワシエ)」に伺ったときに黒ごまの『ペタル』を味見しましたが、すごく美味しくて。綺麗な灰色の花びらに心奪われて、誰に渡すのか決めてないうちにたくさん買い込んでいました。日本ではまだ売っていないものですが、とても魅力的なスイーツです。今後ブレイクするんじゃないかと密かに期待しています。

――花びらのチョコレート、素敵です。おみやげなど、手みやげ以外にも贈り物をされるんですね。

旅行のおみやげはマストです。小さな缶入りのお菓子や、良い香りのする紙のお香、小ぶりのハンドクリームなど、こまごまとしたものをたくさん買って帰ります。何よりもその時の自分がピンと来るかどうかが大事ですが、いつも何かしら買って帰っていますね。

――ラブリさんは、どちらかというと手みやげを買おうとして選ぶよりも、ピンとくるものがあったら大勢で分かち合いたいという感覚でしょうか?

そうですね。「みんなもこれ食べてみて!美味しいから」と勧めたい。「美味しいよね!」って言いながら盛り上がりたいんです。

特に誰かと会う予定のない日に良いものに出会ったら、会う約束を取り付けて渡すこともありますし、友人が勤めている古着屋に出向いて贈ることもあります。誰かと美味しいものを食べて、一緒に喜びを分かち合いたいし、自分の琴線に触れたもの、心奪われたものを、みんなと共有したい。

みんなと美味しさをシェアすることでもっと美味しくなるし、少しでも場を明るくできるようなものだったらいいな。手みやげを贈ることによって、みんなと同じ気持ちでその場を楽しめたら嬉しいですね。

企画:大崎安芸路(ロースター)
文・取材:天野成実(ロースター)
撮影:藤井由依(ロースター)

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